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rSP-illumination treatment, PSI photoinhibition, P700 oxidation system, RISE, Ferredoxin

February 7, 2020

続報の前に、少しだけ整理しときます。私の研究は、瀬島さんとの解析で、断続的にパルス光を生葉に照射し(瀬島法 あるいは rSP-illumination treatmentと呼びます)、PSIが特異的に活性酸素(ROS)により失活することを、光合成を駆動する光により抑制される事実を見出したことで、多くのことを解決してきました。PSI光障害が、光により抑制されるという非常にユニークな生理現象を発見したことが始まりでした。メカニズムとしては、光合成における主要なROS生成の場であるPSIにおいて(スーパーオキシド・ラジカルが生成すること、活性酸素という言葉を最初に使った浅田浩二先生の発見です)、反応中心クロロフィルP700が酸化されることでROS生成が抑制されます。瀬島論文は、フィンランドのAro博士, Tikkanenn博士グループが世界で最初に開発した変動光処理による様々な光合成変異体でのPSI光障害の分子メカニズムを説明できるものでした。このことは、瀬島論文を公表した時にシュライバー先生から励ましのメールをいただいたことと併せて非常にインパクトのある出来事でした。いくつかのレビュー(そして、そろそろかなぁ、、、)で言及してますが、P700が光合成効率が低下する低CO2、乾燥ストレス、強光などの環境で必ず酸化される理由を解明することができました。しかも、変異体など使用せず、野生型の植物で解明できたことは説得力のあることでした。その後、P700酸化の分子メカニズムとして、RISE (reduction-induced suppression of electron flow) 現象に釋さんと一緒に出会えたことは2度目の衝撃でした。RISEがフルで機能すると、酸素発生が停止するほど光合成電子伝達反応を抑制することができます。この研究の過程で、ROS生成の原因分子である酸素が光合成電子伝達反応を安全に駆動するために不可欠であるという事実に出会えたことも驚きでした。「光合成と酸素・活性酸素」をライフ・ワークにしている私としては嬉しいストーリーです。その後、RISEは、嶋川さん・釋さんとのエレガントな実験でそのメカニズムが確固たるものになりました。RISEによるP700酸化、高等植物で機能していることを実証した論文、そろそろかなぁ、、、、。再現性、再現性、再現性、、、、、。それと、門田さんとフェレドキシン(Ferredoxin, Fd)による電子伝達反応とP700酸化還元反応の相関を明らかにし、PSI還元側で起きている事象を解明できたことは、多くの問い合わせがありました。その時々に、ぜひ私たちの解析を追試してください、と返事してます。Fdの制御、重要ですね。


 

瀬島法の引用 (Khorobrykh et al. 2020), RISE現象の引用 (Zhang et al. 2019), Fdの電子伝達反応(Rantala et al. 2020)の引用、それぞれぼちぼちですかね。それぞれ、しっかりとしたロジックの中で引用されていますね。P700酸化の頑健性の中での機能解明に貢献できたことはいい流れですね。


 

PSI光障害、かなり以前から報告があるんですね。Satoh先生(1970), Critchely (1981), Powles and Bjoerkman (1982), Havaux and Eyletters (1991), Havaux and Davaud (1994), Terashima先生(1994), Sonoike先生(1994)、などなどその後も多くの報告がありますね。PSIが主に光障害を被る植物、あるいはPSI光障害と同時にPSIIも光障害が生じる植物がいたりと、面白いですね。何でもありですね。対象とする植物特有のものかもしれませんね。瀬島法はPSIをメインに酸化失活させますが、植物によってはPSIIも光障害が生じます。非常に多岐にわたります。面白いですね、、、、


 

最近、FaceBookの安直さにはまり、こちらの更新をしてませんでした。あまりの忙しさ(頭の中のあわただしさ)に筆が遠のいていたようですね。まぁ、そもそも徒然にがモットーで始めた新着情報ですので、こんなもんでしょうかね。


 

私の家族、奈良犬の”はる”、紹介しておきます。ご存知の方もおられるでしょうけど。大神の里、東吉野で捕獲されたそうです。その右隣りは、Shibaの”ゆき”、その右隣りは、Beagleの"さすけ”です。