「P700酸化モデル」の検証論文:内在的な光合成能力の変動現象を材料に
古谷さんの論文が掲載されました(Intrinsic Fluctuations in Transpiration Induce Photorespiration to Oxidize P700 in Photosysytem I. Plants 2020, 9(12), 1761; https://doi.org/10.3390/plants9121761)。私にとって、Sejima et al. (2014, 2016), Shimakawa et al. (2016, 2018), Shaku et al. (2016), Shimakawa, Shaku et al. (2018), Hanawa et al. (2017), Hayashi et al. (2014), Wada et al. (2019), Kadota et al. (2019)、これらの論文に匹敵し印象に残るものになりました(’91に論文デビューさせていただいて以来すべてのものが大切なんですけど)。本論文は、今年掲載していただいた二つの総説で提唱した「P700酸化モデ
Plants ~特集号~
京都府立大学・森田重人先生からお声をかけていただき特集号(Plants)を編集します(Plants | Special Issue : Plant Stress Responses in Photosynthesis (mdpi.com))。光合成生物の活性酸素(ROS)、酸化ストレスに関するものなら何でも受け付けます(アクセプトは保証しません)。私自身、いくつか掲載していただいています。多くの方のviewがあります。これは、MDPIが上手く広報活動もなさっているおかげでしょう。直接の問い合わせもあります。 光合成生物のROSというと、光エネルギーを利用する葉緑体、チラコイド膜、光化学系II (PSII)そして光化学系I (PSI)が注目されますが、光呼吸によるH2O2生成、またミトコンドリアなど様々かつ重要なROSワールドが他にたくさんあります。何といってもO2は葉緑体を選んでいるわけではありませんので。光合成生物の環境順化を考えると、生活環におけるO2とのかかわりはすべてを受け入れるつもりで取り掛からないと完全なる理解は無理だろうと思い始めて