光化学系I (PSI) の電子伝達活性評価は難しいですね、、、
先日、古谷さんの論文がJPRに公表されました(The difficulty of estimating the electron transport rate at photosystem I | SpringerLink)。光合成の仕組みを明らかにする研究の中で、これまで測定されてきた光合成パラメータの妥当性を今一度見直していました。そして、PSIの電子伝達活性の評価法に疑問が生じました。評価の前提が?評価最中にPSI反応中心クロロフィルP700のレドックス状態が変わってしまっている、という問題 [Y(I)問題] に直面しました。問題を見出さすのはいいのですが、ではいかにそれを実証するか?という技術的課題に直面します。Figure 1では、実証に成功しました。P700への電子供与体が酸化状態にある、これは光合成が進行しているとき普通に観測されることです。強光であったり、気孔閉鎖状況など光合成効率が低下し、ROS生成の危険性が生じているときです。このとき、相対的なPSI電子伝達活性とされていたY(I)が過大評価されることが明らかになりました。PS