P700 酸化ワールド ~ 呼吸の大切さ ~
- 三宅 親弘
- 2018年3月11日
- 読了時間: 1分
Respiratory terminal oxidases alleviate photo-oxidative damage in photosystem I during repetitive short-pulse illumination in Synechocystis sp. PCC 6803.
Photosynth. Res. (2018) G. Shimakawa and C. Miyake (Online) https://link.springer.com/article/10.1007/s11120-018-0495-y
嶋川くんの論文がPhotosynth Res に掲載されました。瀬島くんがRepetitive Short-Pulse (rSP) Illumination法でP700酸化の重要性・生理的役割を実験で証明したのは2013年、翌年2014年にはPlant Cell Physiologyに報告できました。この方法により、P700酸化の分子メカニズム的普遍性を確立しつつあります。と言わなければなりません。昨年度の段階で、P700酸化ワールドが出来上がったと思っていたのですが、次から次と、P700酸化にかかわるメカニズムが明らかになりつつあります。今回の報告も、その中の一つです。定常状態では、呼吸速度は光合成速度と比べ低いわけですが、光合成電子伝達反応と競合するほど高い活性をもってP700酸化をもたらしているという事実に出会っております。そして、このこともPSIでの活性酸素(ROS)生成抑制に貢献するという非常に新規でユニークな出来事でした。O2と戦わなければならなかった光合成生物のたくましさに感動です。
P700酸化ワールド、さらなる続報をすでに投稿しております。これまたユニークなもので既成概念に対する、、、、、、、、、。
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