あたらしい光呼吸論文

和田先生の論文(Wada, S.; Suzuki, Y.; Miyake, C. Photorespiration Enhances Acidification of the Thylakoid Lumen, Reduces the Plastoquinone Pool, and Contributes to the Oxidation of P700 at a Lower Partial Pressure of CO2 in Wheat Leaves. Plants 2020, 9, 319.  https://doi.org/10.3390/plants9030319)が公表されました。光呼吸によるP700酸化のメカニズムを解明したものです。非常に重要な成果となりました。Plantsエディターの先生からフィーチャー(Feature)論文にしていただきました。論文のやり取りの中で、非常に有意義なご指摘を多数いただき、論文の頑健性が上がりました。エディターの先生からは、いつも多くのことを学ばせていただいております。私自身の学問への甘さ、自覚するばかりです。まだまだ、未熟です。

光呼吸は、C3タイプのCO2固定をする光合成生物では避けては通れない不可避的代謝です。今回の論文で、私たちがその役割を明らかにしたP700酸化に対して、その駆動を行っていることが見えてきました。不可避的な代謝だからこそ、長い時間をかけてその制御を可能とするメカニズムを獲得したのではないかと考えております。

長い光合成生物の歴史の中で、C3タイプの光合成が主役を張っているという事実、魅力的です。最近では、光呼吸代謝そのものが成長に欠かせないという事実も報告され始め、話題に事欠かないですね。光合成代謝とともに、メインのelectron-sinkです。興味が尽きません。

最新記事

すべて表示

C4光合成でのCO2同化のしくみを解明しました

最近、C4光合成(Zea maize)でのP700酸化システムを評価する論文をIJMS (IF > 4) に公表しました(Int. J. Mol. Sci. 2021, 22(9), 4894; https://doi.org/10.3390/ijms22094894)。 これまで、C3植物でP700酸化の分子メカニズムを明らかにしてきました(Miyake 2020, Furutani e al.

“RISE” cited in the Plant Journal

Citation Alertで、下記のジャーナルに”P700 Oxidation System”の中で”RISE”が引用されていることを知りました。Delta-pHによるCyt b6/f複合体のPQH2酸化活性制御は”Photosynthesis Control”と呼ばれており、古くから知られていました。しかしながら、Delta-pHで説明できないCyt b6/f複合体の活性制御の存在を2016年

塙さんのお仕事~多く引用されるようになりました~

東北大学・名誉教授牧野先生から塙さんのお仕事(https://doi.org/10.1111/ppl.12580)が多く引用されてますよ、とお知らせをいただきました。この仕事は、瀬島さんがいるときに確立した光呼吸のin vivo評価法(https://doi.org/10.1111/ppl.12388)を用いております。O2電極を用いたO2収支およびクロロフィル蛍光解析を同時に行うことで、CO2補

特集記事
近日公開予定
今しばらくお待ちください...
記事一覧
アーカイブ
タグ
Follow Us
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square